おじいちゃん

九日目

うれしいことがあった。

今日もまた「聖書を読んでくれ」と言われた。

それだけでなく、

いつもなら新聞を手にしている祖父が、

今日は自分からテレビを消し、おばあちゃんの傍に座り、(新聞は持たずに)

ただ、じっと聞き入っていた。

30分間、私の心の思うままに、

詩篇と伝道者の書を朗読していく。

ところどころ、祖父が夜に捧げる祈りと、ダビデの祈りがリンクし、

胸が熱くなった。

今日、いつものように、寝る前の祈りをしたあと、

ふと祖父が言った。

「ゴスペルを歌ってもらうの、忘れてまった。」

童謡やむかしの歌をうたったあと、

2曲ほどゴスペルを歌ってほしいとのことだった。

… 喜んでうたいましょう！

主のあたたかい手が、

祖父の心とたましいをいやし始めている。

小さい頃の私とおじいちゃん。