二日目
今日は祖母の気分が優れないようだ。
手を握って、話しかける。
遠い目をする祖母は、寝たきりが続くからか
時々変なことをいう。
祖父はそれが辛いようだ。
訪問看護師がきて、点滴とオムツ交換をすませる。その様子を見て学ぼうとするのが、最近の私の日課だ。
昼過ぎ頃、うたを歌うことにした。
ふしぎなもので、さっきまで一言もしゃべらなかった祖母が
はっきりとした声でうたうのだ。
「うたの宝石箱」という短大時代に買った本を見ながら、祖父母と私で合唱する。
歌うことの意味は、人が思うより深い部分にあるのかもしれない。
歌うことが生きる力を、生きたいという思いを刺激してくれるのだろうか。
何はともあれ、よい発見、よい時間だった。
昨日の散歩道でみつけた野の花